守山市の文化財4件が日本遺産に 観光資源の活用に期待

地域の文化・伝統的資源を文化庁が認める日本遺産に、守山市の有形無形文化財など4件が5月24日に追加認定された。

市の文化財4件が日本遺産に

平成27年度に県や県内の地方自治体が認定を受けた「琵琶湖とその水辺景観―祈りと暮らしの水遺産」の内容変更に伴い守山市のほか草津市、野洲市とともに申請していた地域遺産7件が追加認定された。

守山市関係では「大庄屋諏訪家屋敷」(赤野井町)、「鮒ずし切り神事」(幸津川町)、「慈眼寺」(吉身1丁目)、「守山の湧水とホタル」(市内一帯)で、草津市2件と野洲市1件も同時認定された。

日本遺産は地域の歴史的魅力や特色を通してわが国の文化・伝統を語るストーリーを重視した文化財などを文化庁が認定する制度で、平成27年度にスタートした。県内では近江八幡市の水郷や高島市の水辺景観のカバタなど7市・29件が先に認定され、これでこのテーマの認定は10市・36件になった。

日本遺産認定の効果について、守山市教委文化財保護課の小島睦夫課長は「観光資源の活用に大きなメリットがある。ロゴマークが使用できるなど7月オープン予定の大庄屋諏訪家屋敷に活用するなど、全国に向け情報発信し市全体の観光開発の起爆剤にもなる」と期待を込める。

守山関係の日本遺産に認定された4件

守山の湧水とホタル

野洲川の伏流水が市内で湧いて農業や生活に利用され、中でも湧水がゲンジボタルの生息に良い影響を与えている。大正13年に第1号の国の天然記念物に指定された。

大庄屋諏訪家屋敷(赤野井町)

近世に大庄屋として活躍した諏訪氏の屋敷で市の文化財に指定された。敷地内に舟入りが残るなど水運の盛んな往時の面影を残している。現在、保存整備中。

近江のケンケト祭り・長刀振りの鮒ずし切り神事(幸津川町)

下新川神社春の例大祭の神事。裃姿の若者が長い箸と包丁で鮒ずしを切り分け神に献上する。国の無形民俗文化財に選択されている。

慈眼寺(吉身1丁目)

本尊の秘仏、十一面観音像は「帆柱観音」の名で知られ、航行安全に利益のある仏として厚い信仰を集めている。また慈眼寺に安置されている市指定文化財の薬師如来坐像も海の神との関係が指摘されている。写真は薬師如来坐像

ページ上部へ