落語家・尼僧の露の団姫さんが守山でユーモア交えて仏教精神を説く

6月17日、赤野井西別院で開かれた守山市仏教会発足50周年記念の「仏教徒大会」で記念講演した落語家・尼僧の露の団姫さんは「与えられた命に感謝し懸命に生きる大切さ」をユーモア交え信徒ら約300人に説いた。

露の団姫さんは昭和61年生まれの31歳。上方落語協会所属。平成23年に比叡山行院で4度加行を受けて天台宗僧侶となった。年間250席以上の高座やテレビなどに出演し仏教のPRに務めている。

露の団姫さんは本職の落語を一席披露した後「一隅を照らす~自分の持ち場で一生懸命」をテーマに講演した。自分の生い立ちから話を進め宗教への関心は「3歳の時、祖父が亡くなった際に魂はどこに行くのか疑問を持った」ことが動機という。

仏教にも宗派があるが「信仰心の"ない人"より"ある人"の方が病気の治るスピードが速く心や身体が元気になる」ことが経験から分かったとし「仏教の経典には8万4千通りの教えがあり、いろんな苦しみや悩みに対処している」と強調した。人や動物など生き物全てに平等とする"山川草木悉皆成仏"は仏教の神髄であると解き、皆が嫌がるゴキブリを例えに「ゴキブリにも命がある。相手の気持ちになることが平等精神に通じる」と笑いの中で諭した。

最後に最澄の言葉『一隅を照らす、これすなわち国宝なり』が好きという露の団姫さん。「自分の置かれた場所で精一杯やっていく。それが周りを照らすことになる。主体性をもった生きざまが国宝につながる」と話を結んだ。

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