守山の62歳男性 被災地へ鎮魂歌

昨年9月の連続台風で被災した愛媛県宇和島市吉田町の人たちを励まそうと、守山市に住む元中学校音楽教師の吉田正信さん(62)が2作目の"歌"「吉田くんの虹」を作り、昨年末現地に赴きイベントに出演し地元民と一緒に歌い元気づけた。吉田さんは同じ名前が動機となって25年前に作った町おこしの歌「吉田くんの詩」が昨年7月の西日本豪雨の時にも再び励ましの詩となり地元民から感謝され続けている。

今回作った2作目の「吉田くんの虹」は、西日本豪雨で亡くなった地元住民12人と5年前に56歳でガンにより亡くした妻を重ね合わせた鎮魂の詩。昨年9月初め雨上がりの守山の空に大きくて美しい7色の虹が架かった。お寺に生まれ宗教に造詣が深い吉田さんは「瞬間、あの世とこの世を結ぶ架け橋の虹だ」と直感しタイトルにした。

♪今もこんなに好きになったの、もうあのあつい唇にふれることもない。いつも僕に笑顔で勇気をくれた。君の温もりだいて僕が生きる♪虹がメロディーに、鎮魂の思いが歌詞となって約20分で曲が仕上がったという。吉田さんは「亡くなった人は宇宙にいる。カタチにはないがいつも私たちのそばにいる。だから私の場合は妻の死は悲しくない」「悲しい時こそ明るく笑いが大切だ」と笑顔で語った。

"第二の故郷"となった吉田さんは昨年12月20日「吉田町復興の点灯式」のイベントに招かれ、地元住民と一緒に「吉田くんの虹」など高らかに歌った。吉田さんは現在、在宅介護を支える施設「あいむ勝部」に勤めシナソロジーインストラクター、介護予防健康アドバイザーとして活躍。時折り利用者と一緒に音楽を楽しむなど「残りの人生は人のために尽くしたい」

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